2年国債利回りが17年ぶりとなる1%に上昇した。日本銀行による早期追加利上げへの警戒感から売りが優勢だ。

1日の債券市場で新発2年国債利回りは前営業日比1ベーシスポイント(bp)高い1%に上昇。2008年6月以来の高水準を付けた。

植田和男日銀総裁の1日の講演・会見が、12月の金融政策決定会合での利上げの可能性を高める内容になることへの警戒感が出ている。オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場では12月利上げ確率が6割程度に上昇。11月の小枝淳子日銀審議委員の講演、増一行審議委員の日本経済新聞電子版でのインタビュー記事での発言を受けて早期利上げ観測が高まった。

元日銀理事の門間一夫みずほリサーチ&テクノロジーズ・エグゼクティブエコノミストは、ブルームバーグとの11月25日のインタビューで、足元の急速な円安進行を踏まえ、日銀が12月会合で追加利上げを決める可能性が高いとの見解を示した。

2年債は需給悪化懸念からの売り圧力も強まっている。11月28日の2年利付国債入札は弱めの結果となった。2025年度の補正予算後の国債発行額が増加し、短期国債に加え、2年債が発行増額となったためだ。2年債は来年1月から1回の入札あたり発行額が現在の2兆7000億円程度から1000億円多い2兆8000億円程度となる。

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