米ゴールドマン・サックス・グループは、日本企業による合併・買収(M&A)が活発化する中、12月9日に同社として日本国内で初めてM&Aをテーマにしたカンファレンスを開催する。

ゴールドマン広報担当の松本弘子氏が明らかにした。世界各国のM&Aのトレンドや最新のノウハウを、プライベートエクイティー(PE、未公開株)ファンドを含む法人顧客と共有するのが狙いだという。

日本企業が関連するM&Aや株式公開買い付け(TOB)などの案件は増加傾向にあり、助言などを手掛ける金融機関にとっても好機となっている。

ブルームバーグのデータによると、国内企業のコーポレートガバナンス(企業統治)改革推進の結果、今年の日本関連のM&A取引額は日本円ベースですでに過去最高水準に達している。活況を背景に金融機関各社は人材の採用も積極化している。

同社は今月、投資銀行業務の強化を狙い、約2年前に同社を離れてUBSグループでマネジング・ディレクターを務めていた末吉恵介氏を採用した。松本氏がブルームバーグが入手した情報を確認した。末吉氏は現地法人ゴールドマン・サックス証券にマネジング・ディレクターとして入社しており、主にPEファンドや自動車関連産業を担当している。

ゴールドマン・サックス証券の投資銀行部門共同部門長の高鍋鉄兵氏は文書での取材に対し、「人材の採用競争は熾烈(しれつ)だが、それでもゴールドマン・サックスは良い人材を確保できている」とコメントした。

末吉氏のリンクトインのプロフィルによると、直近2年間はUBSに所属していたものの、それ以前の2019年から23年まではゴールドマンに在籍していた。それ以前はドイツ銀行で日本のM&A助言チームを率いていた。

--取材協力:Lisa Du.

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