(ブルームバーグ):東京ガスは東京・銀座の商業ビルを不動産賃貸事業を手掛けるマントミ・アセット・マネージメント(兵庫県芦屋市)に300億円超で売却する方針を固めた。事情に詳しい複数の関係者が25日までに明らかにした。
売却するのは完全子会社の東京ガス不動産が所有する「GINZA gCUBE」(中央区銀座7丁目)。ブルームバーグは8月、東京ガスが同ビルを売却する方針を固め、複数の事業者などに入札参加を打診していたと報じた。その後、マントミ・アセットが最も高い金額で応札した。東京ガスは売却益を2026年3月期決算で計上する見込みだ。
東京ガスを巡っては、アクティビスト(物言う株主)の米エリオット・インベストメント・マネジメントが大株主となり、エネルギー事業と関連性の薄い不動産などを売却するよう求めていた。東京ガスは今期業績において、具体的な物件名は明らかにしていないが、都市ビジネスのセグメントにおいて複数の不動産売却による売却益218億円の計上を見込んでいる。
東京ガスが10月に公表した中期経営計画では、改修を加え価値や収益性を高めたバリューアップ済みなどの不動産について、29年3月期までに累計700億円分を売却する方針を掲げた。今後も保有不動産の売却を継続していく公算が大きい。
東京ガスとマントミ・アセットの広報担当者は、それぞれコメントを控えるとしている。
「GINZA gCUBE」は地上12階・地下2階建ての商業ビル。東京メトロ銀座駅から徒歩約5分圏内で中央通りに面する。「銀座ガスホールビル」の跡地に08年に建てられた。
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