(ブルームバーグ):日本銀行の追加利上げ時期を投資家が見極めたいと考える状況で、22、23日に開かれる金融政策決定会合は、円相場に急激な変動の余地を与える。早期の衆院解散・総選挙実施の見通しも荒い値動きに拍車を掛けそうだ。
日銀は昨年12月の前回会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を30年ぶり高水準の0.75%に引き上げることを決めた。
ブルームバーグが調査した52人のエコノミスト全員が、今回は現状維持を予想する。先の利上げで、米国との金利差はさらに縮小したが、円安圧力に歯止めをかけるには至っていない。
日銀の植田和男総裁は、政策決定発表後の記者会見で、広く予想される結果が新たな円売り攻勢を招かないよう慎重な対応が求められる。利上げ継続の方針を明確に示しつつ、早期の追加利上げについて自らを縛ることは避けなければならない。
従来の表現を過度に踏襲すれば、円売りの勢いがさらに強まりかねない。

調査対象の日銀ウォッチャーの68%は、約半年に1回のペースで利上げが決定されると見込んでおり、その場合、次回の利上げは6月か7 月になる。一方で、全体の75%は円相場を次の利上げを早めかねないリスク要因と捉えている。
そうした見方は日銀内でも勢いを増しているようだ。事情に詳しい複数の関係者によれば、日銀当局者にあらかじめ決められた金利のコースは存在しないが、インフレを助長する円安進行が、早期の利上げを促す恐れもある。
為替相場を揺るがしたと思われる要因の一つは、日銀の利上げに批判的な高市早苗首相の登場だ。衆院解散・総選挙の来月実施見通しにより、円相場への下押し圧力が高まっている。市場参加者が考える通り与党が勝利すれば、財政支出の自由度が高まり、正常化に向けた日銀の取り組みが鈍ると予想される。
植田総裁にとって、早期の総選挙は望ましくない波乱要因であり、市場の反射的な反応を避けるため、政策決定会合後の発言を調整する難しさが増すことになる。

その他の注目イベントとしては、米国の7-9月の国内総生産(GDP)改定値と物価データ、世界各国の購買担当者指数(PMI)、英国のインフレ率、中国の数多くの経済指標が挙げられる。世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)も盛りだくさんな一週間のハイライトの一つになる。
今週発表される米国の経済統計では、米連邦準備制度が基調インフレ指標として選好する個人消費支出(PCE)価格指数(昨年11月分)が注目される。
変動の激しい食料品とエネルギーを除くコア指数の前月比上昇率は0.2%と見込まれる。前年同月比の上昇率は2.8%と、連邦準備制度の物価目標2%をなお上回る見通しだ。これは3会合連続の利下げ後に金融緩和を一時停止すべきだという大部分の連邦公開市場委員会(FOMC)参加者の見解を裏付けるものだ。
原題:BOJ Keeps Yen Watchers on Edge for Rate-Hike Clues: Eco Week(抜粋)
(他の注目イベントを追加して更新します)
--取材協力:Simon Lee、Ott Ummelas、Carla Canivete、Swati Pandey、Laura Dhillon Kane、Vince Golle、Monique Vanek、Robert Jameson.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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