EU=ヨーロッパ連合は、ブラジルやアルゼンチンなど南米4か国との自由貿易協定に署名しました。新たな市場を開拓する狙いがありますが、フランスの農家らは安価な作物が流入することに反発を強めています。

EUは17日、ブラジルやアルゼンチンなど南米4か国で構成するメルコスール=南米南部共同市場との自由貿易協定に署名しました。

貿易協定は25年にわたって協議が続けられ、人口7億人規模、世界の国内総生産のおよそ20%の取り引きが行われる巨大市場となります。

EUのフォンデアライエン委員長は、関税措置を強めるアメリカを念頭に「競争よりも協力」だと訴えました。

EU フォンデアライエン委員長
「我々は関税よりも公正な取り引きを選びます。分断よりも生産的で長期的なパートナーを選びます」

今回の自由貿易協定をめぐっては、ヨーロッパで製造される自動車やブランデーなどがEUとメルコスールの間で関税を引き下げて取り引きされる一方、南米産の安価な牛肉や野菜などがヨーロッパ市場に流入することになります。

農薬規制などが厳しいフランスの農家らは、価格競争で太刀打ちできないと抗議の声を上げています。

協定が承認されるにはEU議会での採決が必要ですが、フランスなどが反対する立場を表明していて、今回の交渉が白紙になる可能性も残されています。