(ブルームバーグ):12日の東京株式相場は東証株価指数(TOPIX)が大幅に上昇。3日続伸し、取引時間中の最高値を約1週間ぶりに更新した。国内企業の堅調な決算を受けて投資家心理が上向き、米国で政府機関の閉鎖がまもなく終結するとの期待も引き続き支えとなっている。
自動車など輸出関連が高く、銀行など金融株も上昇。医薬品や食料品といったディフェンシブ株も含め幅広い銘柄で買いが優勢だ。
半面、日経平均は下落する場面があった。半導体関連は米ハイテク株安が重しとなり、人工知能(AI)株などが安い。ソフトバンクグループは前日に第2四半期の大幅増益と株式分割を発表したものの、一時10%下げた。
アセットマネジメントOneの荻原健エグゼクティブストラテジストは、利益確定や持ち高調整の売りが一時的に出るものの、テクノロジー全体への期待は変わっていないと説明。投資家はハイテク銘柄から徐々に視野を広げ始めているとの見方を示した。
ソニーグループが続伸し、TOPIXの上昇に最も寄与。前日の取引時間中に通期営業利益予想の引き上げと市場予想を上回る四半期決算を発表し、アニメ事業への期待が高まった。
大和アセットマネジメントの建部和礼チーフストラテジストは、マクロ経済の大きな材料がなく、決算を受けた個別銘柄の物色が中心になると指摘。米政府閉鎖の解除については、弱い経済データが出てきて市場のボラティリティーが高まる可能性もあるが、閉鎖が続くよりは解除の方が望ましいので取りあえず市場は好感していると述べた。
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- 東証33業種中29業種が上昇、医薬品が上昇率トップ、金属製品は下落率トップ
- MSCIアジア太平洋指数は0.6%高
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