(ブルームバーグ):米国の中央値価格の住宅を対象とする50年ローンは、借り手の毎月の返済額を減らす一方、ローン期間全体で支払う利息の総額を2倍にする可能性がある。UBSグループのアナリストらがこうした見方を示した。
同社のアナリスト、ジョン・ロヴァロ、スペンサー・カウフマン、マシュー・ジョンソン各氏は10日のリポートで、より長期のローンによって毎月の支払いを約119ドル(約1万8000円)減らす、あるいは平均的な消費者の購買力を2万3000ドル近く高める可能性があると指摘。
ただ「住宅ローンの期間を30年から50年に延ばすと、中央値価格の住宅では、住宅購入者がローン期間全体で支払う利息の金額が2倍になる可能性がある」と説明した。
この試算は、約42万ドルの中央値価格の住宅を対象に、借り手が12%の頭金を支払い、30年ローンの金利を6.33%、50年ローンを6.83%とする前提に基づいている。
50年住宅ローンを巡る議論は、トランプ米大統領がソーシャルメディアに投稿した画像を受け週末に広がった。画像には、フランクリン・ルーズベルト元大統領の写真に「30年ローン」と文字を添え、その隣に「50年ローン」の文字と共にトランプ氏の写真が並んでいた。
連邦住宅金融局(FHFA)のパルト局長は8日、「トランプ大統領のおかげで、われわれは完全なゲームチェンジャーである50年ローンに取り組んでいる」と投稿した。
一方、グリーン下院議員(共和)らは構想について、銀行や住宅金融機関への優遇策だと批判している。
トランプ氏は批判を受け流し、より多くの米国人が住宅の月々の支払いを負担できるようにするのに役立つと述べた。
原題:A 50-Year Mortgage to Double Interest Paid Over Tenor, UBS Says(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.