(ブルームバーグ):英国の失業率が予想以上に上昇し、労働市場の減速が一段と鮮明になった。
11日に発表によると、9月までの3カ月の失業率は5%と、8月までの4.8%から上昇。新型コロナウイルス規制下にあった2021年序盤以来の高水準となった。税データに基づく別の統計では、10月の給与支払い登録者数が前月比3万2000人減少。9月分も同数の減少に下方修正された。
英政府統計局(ONS)の発表によれば、9月までの3カ月間の民間部門賃金は前年比4.2%増と、8月までの4.4%から伸びが鈍化。21年序盤以来の低水準で、エコノミスト予想中央値と一致した。
英国の10月失業統計(季節調整済み):概要(表)

統計内容はインフレ鈍化が進行しているとのイングランド銀行(英中央銀行)当局者の見方をある程度裏付けた。英中銀は先週、5対4の僅差で金利据え置きを決定。据え置きに票を投じたベイリー総裁は、今後数週間のデータでインフレ圧力の緩和が確認できれば、12月の利下げを支持する可能性を示唆した。
ONSの経済統計担当ディレクター、リズ・マッキューン氏は「総じて見れば、労働市場の軟化を示す数字だ」とコメントした。
エコノミストの間では12月の利下げ見通しが強まった。JPモルガン・チェースのアラン・モンクス氏はこれまでの来年2月ではなく、12月の利下げを想定する。ゴールドマン・サックス・グループやINGグループ、野村ホールディングスも同様の見方を示している。
短期金融市場では、年末までの利下げ確率は約85%と織り込まれつつある。英10年債利回りは一時4.37%まで低下し、年初来の最低水準に迫った。
モンクス氏はリポートで「あと2回の発表でインフレが予想外の内容となり、タイミングに疑問が生じるリスクは依然残る。ただし、9月のデータと直近の労働市場の動きを相殺するには、かなり大幅な上昇が必要になるだろう」と指摘した。
今後の焦点はリーブス財務相が26日に発表する予算案になる。
原題:UK Unemployment Hits Highest Since Pandemic as Jobs Market Cools
JPMorgan Backs December BOE Cut as Weak Jobs Data Spurs UK Bonds
(抜粋)
(第6段落以降を追加します)
--取材協力:Mark Evans、Joel Rinneby.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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