(ブルームバーグ):米国は麻薬対策作戦の一環として、ベネズエラ国内の軍事施設を含む複数の標的を選定し、攻撃を検討している。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)やマイアミ・ヘラルドが報じた。
マイアミ・ヘラルドによると、米政権は攻撃することをすでに決定しており、いつでも行動を起こす可能性がある。一方、WSJはまだ決定は下されていないと報じた。
トランプ米大統領は先週、カリブ海と東太平洋で9月中旬以降に麻薬密輸容疑の船舶を相次いで攻撃した後、「次は陸上だ」と述べていた。
ホワイトハウスと国務省、国防総省はいずれも、コメント要請にすぐには応じなかった。WSJは匿名の当局者の話として、標的候補には麻薬密輸の拠点とされる軍の管理下にある港湾や空港が含まれると伝えた。
陸上攻撃に踏み切れば、麻薬流入の阻止とベネズエラのマドゥロ大統領を追い込むことを狙った、トランプ氏によるさらに攻撃的な作戦の集大成となる。米政権はマドゥロ氏について、正統性がないとして退陣すべきだとの立場を取っている。
米政権は先週、空母を含む海軍の空母打撃群を中南米地域に派遣すると発表した。米国はすでに、国境警備作戦の一環として、攻撃に使用された航空機に加え、誘導ミサイル駆逐艦も展開している。トランプ氏はこれに先立ち、ベネズエラでの中央情報局(CIA)による秘密作戦を自ら承認していたことを明らかにしている。
政権当局者らは、この作戦を麻薬対策の一環と位置づけ、マドゥロ政権が麻薬取引を支援していると主張している。
原題:Trump Officials Identify Venezuela Strike Targets, Reports Say(抜粋)
(最終3段落を追加し、更新します)
--取材協力:Kate Sullivan、Eric Martin.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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