ヘッジファンド運用者のマイケル・バーリ氏が小口投資家に対し、市場の過熱感について暗示的な警告を発したとみられる投稿をX(旧ツイッター)に掲載した。

バーリ氏(54)は、2000年代後半に住宅ローン市場を空売りした取引が映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転(The Big Short)」で取り上げられ、一躍その名を知られるようになった。

バーリ氏の警告は、AIブームによって一部のハイテク企業の株価が高騰する中、その持続可能性や財務の健全性に疑問を投げかける声が広がるタイミングで発信されたものだ。

同氏は「Cassandra Unchained(カサンドラ・アンチェインド)」というアカウント名で、X(旧ツイッター)に次のように投稿した。

「時に、私たちはバブルを見ることがある。 時に、それに対して取るべき行動がある。 時に、唯一の勝ち筋は、参加しないことだ。」

実際、人工知能(AI)用半導体のエヌビディアは今週、時価総額が5兆ドル(約771兆円)を突破した初の企業となった。現在の同社の時価総額はS&P500全体のほぼ1割を占め、インド、日本、ドイツの国内総生産(GDP)を上回っている。

バーリ氏は、市場や経済に対する警鐘的な発言で知られるが、今回の投稿で同氏がどの「バブル」に言及しているのかは明確でない。

バーリ氏が率いるサイオン・アセット・マネジメントは1-3月(第1四半期)に、上場株式のポートフォリオのほぼ全てを売却し、新たにエヌビディアや中国関連株に対する弱気のポジションを取った。

原題:‘Sometimes We See Bubbles,’ Michael Burry Warns Retail Traders(抜粋)

--取材協力:Claire Ballentine.

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.