(ブルームバーグ):米議会予算局(CBO)は、米連邦政府機関の一部閉鎖による米経済損失が今年これまでに少なくとも180億ドル(約2兆8000億円)に達したとの試算を示した。影響は今後数週間で「さらに拡大する」としている。
超党派のCBOは29日に公表した報告書で、影響の多くは一時的と強調した上で、来年1-3月(第1四半期)には経済成長率が短期間、押し上げられると予測した。ただ、最終的な閉鎖期間の長さによっては、国内総生産(GDP)への打撃のうち70億-140億ドル分は取り戻せないとみている。
CBOによると、政府閉鎖の影響で今年10-12月(第4四半期)のGDP伸び率は少なくとも1ポイント押し下げられる見通しだ。
閉鎖が6週間、すなわち11月中旬まで続いた場合、実質GDP成長率は10-12月期に1.5ポイント押し下げられ、損失は280億ドルに達するとCBOは予測。閉鎖が8週間、つまり感謝祭の時期まで続けば、実質GDPへの打撃は2ポイント、金額では390億ドルに達すると見込む。
CBOは経済活動が減速する要因として、連邦職員によるサービス減少、民間部門の生産縮小、物品・サービス・食料支援に対する連邦支出の減少などを挙げた。
CBOの推計では、閉鎖の影響で一時帰休となっている連邦職員は約65万人に上る。こうした職員全員を一時的なレイオフによる失業者としてカウントした場合、10月の失業率は0.4ポイント上昇する計算になり、月間でコロナ禍初期以来最大の上昇となる。
原題:Shutdown Already Cost US Economy $18 Billion This Year, CBO Says(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.