米プライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社ブラックストーンは、サウジアラビアの人工知能(AI)新興企業ヒューメインと同国でデータセンターを建設する。初期投資額は約30億ドル(約4560億円)と見込む。

28日の発表によれば、ブラックストーンはオーストラリアのデータセンター運営会社エアトランクを通じて、ヒューメインと長期的なパートナーシップを構築し、サウジ国内でのデータセンター・AIインフラの開発・運営・資金調達を進める。

ブラックストーンのスティーブン・シュワルツマンCEO

ブラックストーンとカナダ年金制度投資委員会(CPPIB)が共同で買収したエアトランクは、豪州のほか、日本と香港、シンガポール、マレーシアでデータセンターを運営している。

ヒューメインのタレック・アミン最高経営責任者(CEO)はインタビューで、取り組みは今後さらに拡大し、将来的に米資産運用会社ブラックロックやKKR、デジタルブリッジ・グループも加わる可能性があると述べた。KKRはコメントを控えた。

サウジの首都リヤドでの「フューチャー・インベストメント・イニシアチブ」開催に合わせて発表は行われ、同国のAIなどへの産業シフトを鮮明に示した。ブラックストーンとブラックロックがヒューメインへの巨額投資を競っているとブルームバーグが先に伝えていた。

アミンCEOは、サウジを米国と中国に次ぐ世界3位のAIインフラ供給国にする目標を掲げる。

ヒューメインはサウジ国内で最初のデータセンターに既に着工し、来年初めの稼働を目指す。米エヌビディアなどから半導体調達も進めており、2030年までにデータセンター容量を1.9ギガワット相当増やす計画だ。

原題:Blackstone, Saudis’ Humain Ink $3 Billion Data Center Deal (2)(抜粋)

--取材協力:Christine Burke、Allison McNeely.

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