インドと中国を結ぶ直行便が26日夜、約5年ぶりに再開した。世界2位と5位の経済大国の関係改善を示す新たな動きだ。

インドの航空会社インディゴのウェブサイトによれば、同社の1703便は現地時間午後9時53分にコルカタを離陸し、中国南部の広州まで約3時間半飛行した。

インディゴはさらに、11月10日からニューデリー・広州間の運航も開始する予定。中国東方航空は、11月9日から上海・デリー間の直行便を運航すると発表している。

エルバースCEO

トランプ米大統領による関税措置で世界経済の不確実性が高まる中、長年ライバル関係にあるインドと中国の外交関係が改善の兆しを見せている。

インドのモディ首相は8月、上海協力機構(SCO)首脳会議に出席するため7年ぶりに中国を訪問。習近平国家主席と会談した際、両国間の直行便再開を明らかにしていた。

インディゴを運営するインターグローブ・アビエーションのピーター・エルバース最高経営責任者(CEO)は27日発表した資料で、「主要な商業拠点として、広州はインドの企業や輸出会社、専門職にとって非常に大きな機会を提供する」と指摘。この航空路線再開は両国関係の強化に加え、中小企業の支援や観光、教育、医療分野の活性化にもつながるとコメントした。

インド・中国間の旅客便は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)中に運航が停止された。2020年の国境衝突で両国関係が冷え込んだこともあり、直行便は再開されず、両国間の往来は香港やシンガポールなどの空港を経由する必要があった。

原題:India, China Resume Direct Flights as Modi-Xi Ties Improve (1)(抜粋)

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