高市政権の最初の物価高対策となりそうなガソリン減税。代わりに株取引などの「もうけ」にかかる税金を増税する案が浮上しています。
高市早苗 総理大臣
「いわゆるガソリン税の暫定税率については、各党間の議論を踏まえ、今国会での廃止法案の成立を期す」
高市政権が急ぐガソリン減税。ガソリンにかかる1リットルあたり25.1円の暫定税率を廃止するものですが、その時期をめぐって与野党がもめています。
自民党は現在、補助金を11月中旬から段階的に増やし、最終的な減税は来年2月にすると提案。ガソリンスタンドなどの現場に混乱が生じないようにするためとしていますが、野党は猛反発。
立憲民主党 重徳和彦 税調会長
「年内の施行を確実にしたい。今から最速では10月30日があるので、その日にも補助金を入れ始めるという状況を目指したい」
年内廃止を守るよう求めました。
さらにもめそうなのが財源です。ガソリン減税と軽油の減税を行うと、1.5兆円の財源確保が必要になってきます。
財源の候補の1つに挙がっているのが金融所得課税の強化。株取引などでの儲けにかかる税を増やそうという案ですが、投資家からは…
投資家
「勘弁してほしいなと思います。儲かった分もある程度、持って行かれちゃうっていうので」
株式市場を冷やすとの懸念から、歴代政権でも増税案は浮かんでは消えていきましたが、ある経済官庁の幹部は…
経済官庁の幹部
「NISA枠ではなく、何億円も稼いでいる人に負担してもらう話」
念頭にあるのが「1億円の壁」です。
これは所得税の負担率を示したグラフ。所得が高いほど税率も高いと思いきや、1億円を超える高所得者の負担率は低くなっています。株取引などによる所得が多いためとみられ、これを是正するのが狙いです。
投資家
「あるところからは(税金を)取った方がむしろいいと思う。困ってる人がたくさんいるから、そっちにまわすべきじゃないかと思う」
「NISAにかからなければ、自分は別にいいかなと思う」
ガソリン減税による財源さがし、高市政権の物価高対策の関門となりそうです。
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