自民党と日本維新の会は連立政権を視野に入れた政策協議で、20日の合意を目指し、最終調整している。新政権への期待が株式相場を押し上げたとみられ、日経平均株価は取引時間ベースの最高値(4万8597円08銭)を更新した。

維新は19日の常任役員会で、自民との協議と今後の連携のあり方について、吉村洋文代表と藤田文武共同代表に対応を一任することを決めた。合意した場合も、当面は閣僚を送り込まない「閣外協力」とする方針が有力になっている。

吉村氏は19日夜、「協議自体は最終局面でかなりまとまってきた。決断すべき時は決断しなければならない」とフジテレビの番組で語った。政策合意がまとまれば与党になるとしたが、「大臣になることが目的ではない。内閣に入らなくても連立というのは当然、あり得る」と語った。

19日の共同通信の報道によれば、両党は20日にも連立政権の合意書に署名する見通し。維新は入閣せず当面は閣外協力とし、政策実現が進めば入閣も検討。遠藤敬国会対策委員長が首相補佐官を兼務することも検討しているという。藤田氏は遠藤氏を巡る報道についてはコメントを避けた。

前代表の馬場伸幸顧問は19日、「自民党の中には維新のことが好きだという方もいれば、嫌いだという方もおそらくいる。すぐに閣内に入って全面的に歩みを進めていくという環境はまだできていない」と記者団に語った。当面は閣外協力が望ましいとの見解だ。

21日に召集される臨時国会では、石破茂首相の後任を選ぶ首相指名選挙を実施する。維新の所属議員全員が自民の高市早苗総裁に投票すれば、合わせて231議席と過半まで2議席に迫り、高市氏が女性初の首相に選出される公算が大きくなる。

自民は一部無所属議員らにも協力を要請しており、1回の投票で高市氏が過半数を得る可能性もある。日本保守党の島田洋一衆院議員は、高市氏から電話があり、「方向性が一致する政策も多いので、闘うなら大いに支持する旨を答えた」とX(旧ツイッター)に19日、投稿した。

市場の動き

20日の日本市場で株式は大幅反発。日経平均株価が前営業日比1200円超上げた。円相場は対ドルで一時151円ちょうど付近まで売られ、債券は下落(金利は上昇)している。

みずほ証券の松尾勇佑シニアマーケットエコノミストは20日付リポートで、高市氏が首相に就く公算が大きく、金融市場は「高市トレード」(金利曲線の傾斜化・株高・円安)的な動きになると予想した。

政策要望

維新は自民に対し、国会議員定数削減や企業・団体献金の廃止、食料品にかかる消費税率の2年間ゼロ%への引き下げ、首都機能を代替する「副首都」構想、社会保障制度改革などを盛り込んだ12項目の政策要望を提出。両党で詰めの調整を進めている。

吉村氏は18日、日本テレビの情報番組に出演し、議員定数の大幅削減について、関連法案成立の具体的な実施時期に加え、削減の人数か割合を明確にしなければ合意できないとの認識を示していた。19日のフジテレビの番組では実施時期を「次の臨時国会」とした。

 

(市場の動きを追加し、更新しました)

--取材協力:日高正裕、長谷川敏郎、清原真里.

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