中国の当局者らは米首都ワシントンを訪問中、レアアース(希土類)輸出規制強化を巡る懸念の緩和に努めた。米国との貿易交渉が進む中、国際的な反発を抑えようとする動きとなる。

事情に詳しい複数の関係者によれば、中国の代表団は今週の国際通貨基金(IMF)の年次総会に合わせて行われた協議で、各国・地域の代表に対し、輸出管理厳格化は通常の貿易フローを損なうものではないと説明した。

中国は今回の措置を通じて長期的な仕組みの構築を目指しており、対象企業の子会社にまで制裁を拡大するなどの米国の挑発行為に対応する形で導入したものだと当局者らは語ったという。非公開情報として匿名を条件に語った。

中国のレアアース輸出規制強化は、過去1週間で世界的な反発を招き、欧州や日本の当局者がサプライチェーンの安定について懸念を表明した。こうした緊張の高まりは、米国にとっては同盟国の結束を呼びかける機会となり、中国の国際舞台での関係強化に向けた取り組みに逆風となった。

ワシントンでは、財政省の廖岷次官が今週、米国、英国、ドイツなど7カ国以上に加え複数の組織と個別に会談。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝総裁は少なくとも9カ国の当局者と面談した。

こうした会談を巡る公式の発表では、経済・金融情勢に関する意見交換以外の内容について詳細は明らかにされていない。

中国の商務省および外務省は、通常の業務時間外の問い合わせに対し、すぐにはコメントしなかった。

原題:China Officials Try to Ease Global Concern Over Rare Earth Curbs(抜粋)

--取材協力:横山恵利香、ジェームズ・メーガ.

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