欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのエスクリバ・スペイン中銀総裁とカザークス・ラトビア中銀総裁は10日、資産価格の過熱がもたらすリスクの高まりについて、それぞれ警鐘を鳴らした。

エスクリバ氏はマドリードで「バリュエーションは極めて高く、私たちにとっては懸念すべきことだ」と述べ、「非常に楽観的な市場のムードと、金融システムを監視する各国や国際機関の監督当局・規制当局の認識にギャップが見られる」と指摘した。

エスクリバ氏は米ハイテク大手7社「マグニフィセント・セブン」の好調な株価や、米国のハイイールド債市場での利回り差(スプレッド)が「前例のない水準」に達しているとして、「現在のリスク価格は歴史的な限界に近い」と述べた。

カザークス氏も、リガでのインタビューで「金融市場ではかなりの上昇が続いている。状況は比較的不安定でぜい弱な可能性がある」と述べた。

同氏は「過去1年間、金融市場はほとんど恐怖を感じなくなったように見える。ショックがあっても極めて早く回復する。まるで皮膚が厚くなり、痛みを感じにくくなっているかのようだが、急落のリスクは残っている」と語った。

原題:ECB Officials Warn Against High Asset Price Valuations (1)(抜粋)

--取材協力:Aaron Eglitis.

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