(ブルームバーグ):人工知能(AI)スタートアップ、アンソロピックは29日、新たなAIモデル「クロード・ソネット4.5」を発表した。従来版よりも長時間かつ効率的なコード作成能力を備え、ソフトウエア開発者向けの競争でOpenAIなど競合他社に先行する。
発表によると、新モデルは指示の理解精度が向上し、自律的に最大30時間連続でコードを書き続けることが可能。従来の「クロード・オーパス4」は最大7時間とされていた。また新モデルでは、ユーザーのコンピューターを使用してユーザーに代わってアクションを実行する機能でも精度を向上させた。同機能は同社が1年前に導入していた。
アンソロピックは、ユーザーに代わり複雑なタスクを処理する「AIエージェント」の開発で先行しており、特にコードの作成やデバッグの効率化に強みを持つ。企業価値が1830億ドルに達している同社の収入は、コーディングソフトウエアがけん引し、8月のペースで年率換算すると50億ドル(約7400億円)に達した。
一方、OpenAIや米アルファベット傘下グーグルなども同様の機能を巡り競争している。OpenAIは約1週間後に年次開発者イベントを開催する。
アンソロピックの共同創業者で最高科学責任者(CSO)のジャレッド・カプラン氏はソネット4.5について、最新の高性能モデル、オーパスを「ほぼあらゆる面で上回る」と説明。改良版のオーパスも開発中で、年内に発表できる見通しだとし「両方のモデルサイズを活用することで恩恵が得られる」と述べた。
最高製品責任者(CPO)のマイク・クリーガー氏は、企業がAIの真価を引き出すには「幾つかのことが起こる必要がある」とし、それにはAIモデルの改善とワークフローへの適用が含まれると指摘。さらに「最先端の研究機関と企業との間でより深いパートナーシップを築く必要がある」と述べた。

原題:Anthropic Says New AI Model Can Code on Its Own for 30 Hours(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.