(ブルームバーグ):石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成するOPECプラスは、11月に小幅増産を行うことで合意した。主要国のサウジアラビアとロシアが立場の違いを乗り越えた格好となった。
OPECプラスは11月、日量13万7000バレルの増産を実施する。OPECがウェブサイト上で声明を発表した。
ロシアはこれまで増産に慎重な立場を取ってきたが、価格維持に寄与する調整には前向きだった。一方、市場シェア重視のサウジは、より大きな増産を支持していたと、5日の会合前に関係者が明らかにした。
原油価格は3日時点で4カ月ぶりの安値圏で推移していた。市場が供給過剰となる中、OPECプラスが供給拡大を進める上で、慎重なバランス調整が必要なことを示している。
OPECは4月、予想外の増産加速を発表し、アナリストが供給過剰を警戒する中で最初の段階として日量220万バレルを供給。その後には合計約165万バレルと、やや緩やかなペースで追加供給を進める方針も打ち出した。
価格は増産にもかかわらず一定の底堅さを示していたが、市場環境に変化の兆しが見え始めている。中東原油の売れ残りが増え、先物価格は短期的な弱含みを示唆している。国際エネルギー機関(IEA)は今四半期に在庫が急増し、2026年には世界需要の鈍化と米州での供給拡大により、記録的な供給過剰が生じると予測している。
原題:OPEC+ Agrees to Modest Oil Production Increase for November (3)(抜粋)
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