(ブルームバーグ):29日の債券相場は上昇。米国の長期金利上昇に一服感が出ており、買いが先行している。日本銀行が幅広い年限を対象に実施する国債買い入れオペも相場を支える。
アクサ・インベストメント・マネージャーズの木村龍太郎シニア債券ストラテジストは、「先物に買いが先行したほか、期末で年金基金のリバランス(資産配分の見直し)の債券買いで相場はしっかりしやすい」と述べた。
一方、10月3日に米雇用統計、4日には自民党総裁選を控え、投資家は「週末をまたぐリスクを取りたくなく様子見。ヘッドラインを見てポジションの調整を行い、基本的には来週以降に動きが出てくる」とみる。
日銀は29日午前、定例の国債買い入れオペを通知した。対象は残存期間3年超5年以下、5年超10年以下、25年超、物価連動債。買い入れ額はいずれも前回オペから据え置きとなった。
日銀:国債買い入れオペ一覧 (表)
野口審議委員講演
日銀の野口旭審議委員は29日、札幌商工会議所で講演する。同委員は緩和的な政策を支持するハト派として知られ、5月の講演では利上げ路線を継続しつつ、海外リスクも踏まえて経済・物価情勢を慎重に点検していく重要性を指摘している。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鶴田啓介シニア債券ストラテジストは「9月の金融政策決定会合では2人の審議委員が利上げを提案し、審議委員の発言の重みが増している。内容を見極める必要がある」と述べた。

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