欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、ECBが物価抑制の目標を達成したと指摘した上で、欧州連合(EU)と米国との貿易合意にもかかわらず先行きには不確実性が残っているとの見方を示した。

ラガルド総裁は20日に放映されたデンマークの放送局DRTVのインタビューで、 「金利は一つのインフレ水準を目標とする必要がある。われわれはそれを設定し、今その水準に到達している」と語った。

 

今後の展開については、EUと米国の関税合意で以前よりは予測しやすくなったものの、トランプ米大統領が関税措置を発動し始める前ほど明確ではないとした。

ラガルド総裁

同総裁は「不確実性のレベルは50%前後減少した。以前と比べると大きな改善だ」と述べた。ただ「不確実性はなお存在し、誰もがそれに対処しなければならない」とも付け加えた。

ECBは11日、中銀預金金利を2%に据え置いた。据え置きは2会合連続。

政策当局者は、来年一時的に目標を下回った後、インフレ率が2%目標付近に落ち着くと見込んでいる。また、今後数四半期で経済が勢いを増すと予想している。

何人かの当局者は、経済が大きなショックに見舞われない限り、追加緩和の必要性はないと指摘している。ただ、さらなる措置を排除すべきではないと指摘する当局者もいる。

原題:Lagarde Says ECB Has Hit Inflation Goal But Uncertainty Remains(抜粋)

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