(ブルームバーグ):トランプ米大統領は19日、議会で共和党と民主党との対立が続いていることを挙げ、連邦政府機関の閉鎖が起きる公算は大きいとの見方を示した。
トランプ氏は大統領執務室で、「われわれは引き続き民主党との協議を続けるが、一定期間政府が閉鎖される可能性は十分あると思う」と語った。
上院ではこの日、共和、民主両党がそれぞれ提出したつなぎ予算案がいずれも阻止された。

その後、上院は9月29日までの休会に入った。下院も10月7日まで休会する予定。
金融市場は通常、政府閉鎖の脅しをワシントンで飛び交う過激なレトリックに過ぎないと受け流す傾向にある。過去の対立が土壇場で解消されてきたからだ。しかし今回は双方の姿勢がより強硬であり、閉鎖はこれまで以上に現実味を帯び、解決も難しそうに見える。
ブルームバーグ・インテリジェンスの分析によれば、米株式市場や大企業、主要な米政府請負業者は、数週間程度の短期の閉鎖であれば大きな影響を受けないとみられる。ただし、閉鎖が長引けば経済成長への影響が出始め、1カ月間続けば四半期の国内総生産(GDP)成長率を0.4ポイント押し下げると、ブルームバーグ・エコノミクスは試算している。
民主党は医療関連支出の拡大を要求しているが、共和党は応じず、11月21日まで政府機能を維持する単純なつなぎ予算案を支持している。
共和党指導部は、民主党が政府サービスの混乱による責任を負うリスクを避けるため、期限が迫れば要求を取り下げると期待している。
上院共和党トップのスーン上院院内総務は「選択肢は極めて明確だ。短期のクリーンな予算継続決議で政府に資金を供給するか、あるいは政府を閉鎖するか。民主党の選択はそれだけだ」と19日の採決直前に語った。
共和党の予算案への支持は44票にとどまり、上院で手続き上の障害を乗り越えるために必要な60票に届かなかった。
民主党のシューマー院内総務は10月31日までの政府資金を手当てする対案を提出したが、47対45で否決された。スーン氏は民主党案を「真剣さに欠ける」と批判し、共和党議員に一致して反対するよう促した。
原題:Trump Predicts Government Could ‘Very Well’ Shut Down Oct. 1 (2)(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.