19日の欧州債券市場は、ドイツ債が長期債を中心に2日連続で下落した。国債供給に対する懸念が根強く、長期ゾーンのスワップスプレッドを圧迫している。英国債も同様の動きで、8月の財政赤字が予想を上回り、他国債に遅れを取った。

イタリア国債は他国債の大半を上回るパフォーマンスだった。格付け会社フィッチ・レーティングスはイタリア、DBRSモーニングスターはフランスの格付け見通しを、それぞれ見直す予定だ。

短期金融市場は、2026年末までのECBの利下げ予想を2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小した。今年末までに3bp、来年半ばまでに10bpの利下げを織り込む。

スワップ市場は、英中銀の緩和見通しを今年中は6bp、2026年末までは39bpとしている。

欧州株は小幅に下落した。堅調な世界経済に支えられ、欧州株は3月につけた最高値近辺で推移している。

ストックス欧州600種指数は、0.2%安で取引を終えた。メディアと消費財セクターが最も大きく下落した一方、銀行株と鉱業株は好調だった。

輸送会社キューネ・アンド・ナーゲル・インターナショナルは、ドイツ銀行が投資判断を「買い」から「中立」に引き下げたことを受け、9.1%下落した。雇用統計の悪化と消費者信頼感の低下が、同社の収益に圧力となっている。

ブルームバーグが調査した株式ストラテジストらは、収益の改善と米国金利の低下を背景に、年末までに株価指数が新たな高値を更新すると予想している。

9月19日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:Bunds, Gilts Bear Steepen for a Second Day: End-of-Day Curves、European Stocks Edge Lower as Focus Remains on Rates, Growth(抜粋)

--取材協力:Farah Elbahrawy、Sagarika Jaisinghani、Michael Msika.

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