(ブルームバーグ):日本郵船は同社が関与する液化天然ガス(LNG)運搬船を2028年度までに130隻超に増やす方針だ。需要拡大をにらみ3月末時点では89隻だった船隊を拡大する。
日本郵船の曽我貴也社長はブルームバーグTVの番組「チーフ・フューチャー・オフィサー」で、LNG船事業について「船隊の拡大が必要だ」と述べた。「脱炭素化の観点からエネルギー転換を誰もが模索している」とし、LNGはその意味でも重要との考えを示した。
石油や石炭に比べ燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出量が少ない天然ガス・LNGは脱炭素化社会への移行期におけるエネルギー源として注目されており、米国やカタールなどが生産を拡大している。世界最大のLNGトレーダーである英シェルは2月、40年までに消費量が約60%増加するとの見通しを示した。
需要拡大に伴い、LNGを輸送する船舶の必要性もさらに高まる見込みだ。ブローカーのBRSシップブローカーズによると、世界のLNG船数は34年までに241隻の追加が必要になる。日本勢では商船三井もLNG船隊を拡大している。
--取材協力:岩井春翔.
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