オンライン決済サービス大手の米ペイパル・ホールディングスとアルファベット傘下のグーグルは17日、ネット通販分野で提携すると発表した。両社の決済機能と人工知能(AI)ツールを組み合わせる。

今回の提携では、グーグルの複数の製品にペイパルの決済機能を導入する。また、加盟店の商品を特定の顧客層に効果的に示せるよう支援し、自律型AIエージェントが消費者の代わりに買い物をする時代に備えるため、AI分野で協業する。

両社は現在、加盟店や消費者、自律型AIエージェントが十分なリスク管理と安全機能の下で取引できるよう、基準づくりを進めている。グーグルは数日前、エージェント主導の決済を安全に実行する新しい仕組みを公表していた。

ペイパルのアレックス・クリス最高経営責任者(CEO)は、提携に関連する新サービス・製品が、10-12月(第4四半期)にも導入される見通しを示した。

提携では、買い物客の好みに合わせた商品を提示するためペイパルの顧客データが活用される。これにより、消費者に代わって自律型エージェントが買い物する「エージェントコマース」が現実味を帯びる可能性がある。

決済面では、ペイパル・エンタープライズ・ペイメンツが「Google Cloud」「 Google Ads」「Google Play」のカード決済を処理する。ペイパルは別途、暗号資産(仮想通貨)による決済サービスの拡充を進めている。

クリス氏はインタビューで「将来は商取引の大部分はエージェント主導になり、暗号資産にも対応することになる」と述べた。

原題:PayPal and Google Expand Partnership to Power Agentic Commerce(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.