(ブルームバーグ):資金調達の再活性化を受け、ウォール街でも特に強気派とされるウェルズ・ファーゴのアナリスト、マイク・メイヨー氏は一段と強気だ。同氏は、今年と来年の資金調達活動がこれまでで最も活発になると予測、複数の米大手金融機関の目標株価を引き上げた。
メイヨー氏はJPモルガン・チェース、シティグループ、モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス・グループ、バンク・オブ・アメリカ(BofA)の主要5行に対し、予想値と目標株価を最大14%上方修正した。同氏によれば、大手行は「規模の経済、規制緩和、そして特に予想以上に堅調な資本市場の恩恵を受ける」見通しだ。
現在、一部の大手米銀の株価が過去最高値やその付近で推移し、市場全体を上回るパフォーマンスを示しており、メイヨー氏のチームはさらなる上昇を見込んでいる。
同氏は16日付のリポートで、一連のM&A(合併・買収)や債務借り換えによって大手行はさらに良好な業績が見込まれ、2025、26年の資本市場収入は過去最高になるとの見通しを示した。
6月以降、世界の企業は1兆ドル(約146兆円)余りの取引を発表しており、季節的にみられる減速と逆行している。今夏の急拡大は、トランプ米大統領の通商政策をめぐる不透明感でM&Aへの熱意が冷めていた年初の低調な出足から、ディールメーカーが力強い回復を続けていることを示している。
現在のM&A動向は、メイヨー氏の強気シナリオとより一致している。積み上がった需要や未処理だった多くの案件の収益化を背景に、同氏はこの好調さが今後も続くと予想している。
原題:Mike Mayo’s Big Bank Optimism Climbs on Deal-Making Rebound
(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.