(ブルームバーグ):ムーディーズ・ジャパンは17日、ソフトバンクグループのコーポレート・ファミリー・レーティング(CFR)を「Ba3」から「Ba2」に引き上げ、見通しを「ポジティブ」から「安定的」に変更した。
ムーディーズは発表で、資産売却や有担保債務削減を通じたレバレッジ低下などが背景と説明。上場株を中心とする投資資産が格付けを支えるとした。

ソフトバンクGは、ムーディーズと自社の発行体格付けを巡って論争を繰り広げてきた。同社は2020年にムーディーズへの格付け依頼を取り下げ、その後もいわゆる「勝手格付け」の状態が続いている。
ソフトバンクGは発表文で、ムーディーズから格付けの取得はしておらず、同社に情報提供も行っていないと説明。そのため、今回の見解は「合理的な根拠のない主観的な想定および仮定に基づくもの」と指摘した。
ソフトバンクGの25年4-6月期(第1四半期)純利益は4218億円と、2四半期連続の黒字。ビジョン・ファンド事業が韓国クーパンや米エヌビディアの株価上昇で大幅に改善し、業績回復が鮮明となった。
UBPインベストメンツのファンドマネジャー、ズヘール・カーン氏は、格付け会社の仕組みは「利益相反が多い」と指摘。その上で「今回のケースは、格付け費用を誰がどのように負担するのかという問題を浮き彫りにしており、格付け会社のビジネスモデルを根本から見直す必要性を示す良い事例だ」と述べた。

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(ソフトバンクGの発表文と市場関係者のコメントを追記しました)
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