欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ圏の妥結賃金の伸びが2026年に入っても2%を下回るとの見通しを示した。インフレの一因である賃金圧力が弱まるとの認識を確認した。

ECBが17日に公表した賃金トラッカーによると、26年1-3月(第1四半期)の賃金上昇率は前年同期比1.7%、4-6月(第2四半期)は1.8%と予想される。24年末には5.2%を記録していた。今年10-12月(第4四半期)は1.8%が見込まれている。

ECBは発表資料で「将来を見据えたデータは引き続き、妥結の伸び鈍化を示している」と指摘した。データは「26年前半における賃金の伸びがより低く、に推移する」ことを示唆しているという。

ECBは先週、2会合連続の据え置きを決めた。複数の政策委員は、さらなる大規模ショックがない限り追加緩和は不要との見方を示している。

コアインフレ率は依然としてECBの目標を上回っているが、賃金上昇がサービス分野の価格を押し上げたことが一因だ。実質所得はインフレ高進前の水準に戻ったと推計されることから、今後は賃金上昇のペースが鈍化する余地があるとECBは先週の最新予測で説明した。

原題:Euro-Zone Wage Growth to Hold Below 2% Into Next Year, ECB Says(抜粋)

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