三井住友フィナンシャルグループ(FG)は17日、インドのコタック・マヒンドラ銀行株式を売却し、特別利益940億円を2025年7-9月期(第2四半期)に計上すると発表した。

同時に当初20%としていたインドのイエス銀行への出資比率を引き上げ、新たに約510億円を投じて24.2%にすると発表した。出資総額は約2900億円に上る。追加分は米投資ファンドのカーライル・グループから取得する。ブルームバーグは7月に追加出資の方針について報じていた。

三井住友FGは人口増加や高い経済成長が見込めるインドへの投資を加速している。イエス銀への出資をきっかけにインドでの投資先入れ替えを進めており、コタック銀の全持ち分1.65%を売却した。

コタック銀には2010年に出資し、資産運用や企業の合併・買収(M&A)を含む投資銀行の分野で業務提携していた。株式売却後もこの提携関係を維持するとしている。

イエス銀については、三井住友FGが5月、20%を約2400億円で取得すると発表していた。その後、カーライルの持ち分4.2%を取得する内容で追加合意した。当初の20%の取得はきょう完了し、三井住友銀行から取締役2人を派遣する。イエス銀は三井住友銀行の持ち分法適用会社となる。

また、複数の関係者によると、出資とは別に、三井住友FGはイエス銀が発行する株式に転換可能な社債(CB)を1000億円規模で購入する方向で検討している。

イエス銀は7兆6000億円とインドの民間銀行として6位の資産を持ち、同国全土に1200超の支店網を展開する。一時、創業者一族のガバナンス不全で経営が悪化したものの、インド中央銀行や国立銀行が主導して再建を図り、足元では増益傾向にある。

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