米国の住宅ローン金利がここ1年で最大の低下となり、返済負担の軽減を狙った借り換え需要が急増している。

フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)によると、30年固定金利型ローンの金利平均は6.35%と、前週の6.5%から低下した。

金利は数カ月前から低下傾向にある。5日に発表された米雇用統計が予想より低調な内容だったことから追加利下げ観測が強まり、金利はさらに低下した。

テキサス州の住宅ローンテクノロジー企業オプティマル・ブルーのデータによると、8日時点で30年物ローンの金利は6.27%と、ほぼ1年ぶりの低水準に固定できた。その翌日は金利が小幅上昇する中で、金利固定化の件数が2022年以来最多を記録したという。

同社の企業戦略責任者マイク・ボー氏は「金利が再び上昇する前に借り手が金利の固定化を急いでいることがうかがえる」と述べた。

住宅ローンデータを調査するICEモーゲージ・テクノロジーによると、30年物金利が6.5%だった時点で、借り換えが有利に働く人が約250万人いた。これは75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)以上の金利引き下げが可能な層を指す。金利平均が6.125%まで下がれば、借り換え対象となり得るローンは500万件に拡大する。

事業を全国展開する住宅ローン会社パラマウント・レジデンシャル・モーゲージ・グループのパートナー、ケビン・ペラニオ氏は借換業界にとって「勝負時」だと指摘。金利低下は住宅購入も後押しするとの見方も示した。

原題:Mortgage Rates Post Biggest Drop in a Year, Spurring Refi Rush(抜粋)

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