(ブルームバーグ):人工知能(AI)を巡る可能性はすでに経済を一変させ、エヌビディアなどの企業に数兆ドル規模の市場価値をもたらしている。
だがAIの成長可能性は実際には過小評価されていると、米クアルコムのクリスティアーノ・アモン最高経営責任者(CEO)は指摘。ブルームバーグ・テレビジョンのインタビューでそうした見方を示した。

アモン氏はAIの台頭を、1999年のドットコムバブル期には想像もつかなかったほど発展したインターネットになぞらえた。「今日のインターネットは当時考えられていたよりもはるかに大きくなった」という。
モルガン・スタンレーの試算では、大手テクノロジー企業は2028年末までにデータセンターなどAI関連インフラに総額3兆ドル(約460兆円)を投じる見込みだ。こうしたブームを受け、2000年代初頭にテクノロジー業界が見舞われたようなバブル崩壊の可能性を巡る懸念が高まっている。
しかし、アモン氏は業界が過剰投資に陥ることを懸念しておらず、「AIにはさらに多くのコンピューティングパワーが必要だ」と語る。

スマートフォン向け半導体製造最大手のクアルコムは、AI分野への展開を一段と加速させている。同社は先月、新型AIチップを発表。AIデータセンター市場を席巻するエヌビディアに挑む構えだ。
アモン氏はまた、メタ・プラットフォームズのスマートグラスを含む「パーソナルAIデバイス」と呼ぶ分野についても「非常に楽観的」だと述べた。クアルコムは、メタのレイバン製スマートグラスにプロセッサーを供給している。
原題:Qualcomm CEO Says World Is Underestimating How Big AI Will Get(抜粋)
--取材協力:Caroline Hyde、Edward Ludlow.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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