エネルギー取引大手ガンバー・グループは、米国の制裁対象となっているロシア石油大手ルクオイルの海外資産取得計画を撤回した。米財務省はガンバ-を「ロシアの操り人形」と表現し、営業許可は絶対に出さないとX(旧ツイッター)に投稿していた。

ガンバ-は財務省のコメントについてSNSで「根本的に誤っており、虚偽だ」と反論。「明白な誤解」の解消を目指すとする一方、ひとまず計画を取り下げると説明した。

取得計画の承認を働きかけるためガンバ-が米財務省の外国資産管理局(OFAC)や制裁を管轄する他の当局と1週間にわたり協議を重ねていた矢先のコメントで、同省の姿勢が一変した格好だ。

計画が実現すれば、ガンバ-は石油の生産、精製両部門を擁する巨大エネルギー企業に生まれ変わる見通しだった。

ガンバ-は、米国がルクオイルとロシア石油大手ロスネフチを制裁対象に指定した後の先月末に資産取得に動いた。撤退により他の買い手が名乗りを上げる可能性もある。

原題:Gunvor Scraps Lukoil Deal After US Calls It Kremlin ‘Puppet’ (2)(抜粋)

--取材協力:Jack Farchy.

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.