米銀JPモルガン・チェースは、ロンドンで新たなオフィスビルの建設計画を策定している。実現すれば市内で最大規模となる可能性がある。

事情に詳しい関係者によれば、同行はカナリーワーフのリバーサイドサウスに所有する土地の新たな設計案を建築設計事務所フォスター+パートナーズに依頼した。同行がこの土地を取得してからは約20年が経過している。フォスターは数週間以内にJPモルガンに設計案を提示する予定だという。関係者は非公開情報を話しているとして、匿名を条件に語った。

関係者によると、設計案は進んでいるものの、リバーサイドサウスに決定するかはまだ不透明で、JPモルガンは金融街シティーでの新築ビルへの移転や、カナリーワーフのバンクストリート25番地にある築20年以上の既存オフィスの改修など、他の選択肢も検討している。

JPモルガンとフォスターの担当者はコメントを控えた。フォスターはニューヨーク市マンハッタンのパークアベニューに構える同行の本部ビルの設計も手掛けた。

カナリーワーフにあるJPモルガン・チェースのオフィス

200万平方フィート(約18万6000平方メートル)を超える同ビルの建設計画が実現すれば、現在ロンドンで最大のオフィスビル「22ビショップスゲート」(広さ120万平方フィート)を大きく上回ることになる。JPモルガンの現在のロンドンオフィスと比べると約2倍の広さだ。

関係者によると、同行経営陣はニューヨークの本部ビルの開発を完了したことで、ロンドン拠点の将来に焦点を移している。ロンドンで新たなオフィススペースを探す背景には、英国の欧州連合(EU)離脱やコロナ後の柔軟な働き方、建設コストの急騰、金利上昇といった一連の要因で大規模な新規オフィスの開発が不足している事情がある。

原題:JPMorgan Draws Up New Plans for London’s Biggest Office Building

(抜粋)

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