「BRICS」の首脳がオンライン会議を開き、中国の習近平国家主席はアメリカに対抗する勢力の結集を呼びかけました。

中国外務省によりますと、習近平国家主席は8日、BRICS首脳のオンライン会議に出席し、アメリカのトランプ政権を念頭に「一部の国が貿易戦争や関税戦争を仕掛け、世界経済に深刻な打撃を与えている」と批判しました。

そのうえで、「多国間主義を維持し国際的な公平と正義を守らなければならない」と述べ、アメリカ第一主義を掲げるトランプ政権に一致して対抗すべきだと訴えました。

また、WTO=世界貿易機関を中心とする多国間の貿易体制を守る必要があると強調したうえで、「協力が緊密であればあるほど、外部からのリスクや挑戦に対応するための手段も増える」として、BRICS諸国に対して団結を呼びかけました。

今回の会議はブラジルのルラ大統領の提案を受けて開かれたもので、中国としてはBRICS諸国との団結を改めて確認するとともに、グローバルサウスのリーダーとしての存在感をアピールすることでアメリカに対抗していきたい思惑があります。