(ブルームバーグ):来週の円相場は売り圧力の強い展開が見込まれる。国内政局の先行き不透明感の高まりから円が売られやすい地合いが続きそうだ。
◎外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長
- 米国は9月の25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利下げが完全に織り込まれており、50bp利下げの可能性が高まるほど雇用統計が悪化しない限り、追加的なドル売りは限定的だろう
- 国内では麻生太郎元首相の賛成により自民党総裁選が前倒しされる可能性が高まっている。政局の先行き不透明感から円売り・ドル買い圧力が強まり、1ドル=150円を試しにいく可能性がある
- 予想レンジは1ドル=147-150円
◎ふくおかフィナンシャルグループの佐々木融チーフ・ストラテジスト
- 米雇用統計がよほど悪ければドルは少し売られるかもしれないが、既に先々の利下げは織り込まれているので、少し弱いくらいであれば逆にドルが買われる可能性がある
- 日米貿易合意に含まれる日本の5500億ドル(約81兆7000億円)の対米投資が実現すれば相当大きな円売り圧力になる
- 自民党総裁選の前倒しの可能性と併せ、円は売られる方向だろう
- 予想レンジは1ドル=147円50銭-150円
来週の主な予定
- 8日:自民党が臨時総裁選の実施要求の意思確認
- 8日:4-6月期の国内総生産(GDP)改定値
- 8日:フランス国会でバイル首相の信任投票
- 11日:欧州中央銀行(ECB)が政策金利を発表し、ラガルド総裁が記者会見
- 11日:8月の米消費者物価指数(CPI)
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