(ブルームバーグ):1日の債券相場は下落。2日の10年利付国債入札に向けた調整の売りが優勢だ。日本銀行の氷見野良三副総裁の講演に対する警戒感も相場の重しになっている。
岡三証券の長谷川直也チーフ債券ストラテジストは入札について「氷見野副総裁の講演、自民党の両院議員総会とイベントがある中、投資家の需要が読めず警戒感を持っておくべきだろう」と述べた。
BNPパリバ証券の井川雄亮マーケットストラテジストは、10年債は1.6%を上抜けてから狭いレンジで推移しており、今月の日銀利上げが予想されていない中で「キャリー(金利収入)のある10年ゾーンはサポートが生まれやすいのかもしれない」と指摘。入札について「利上げが近いのか遠いのか市場に織り込まれるまでは、ロング(買い持ち)を取ることも戦略としては機能するかもしれない」と話す。
2日の氷見野副総裁の講演に関して三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤原和也債券ストラテジストは、9月の日銀企業短期経済観測調査(短観)をどの程度重視するかがポイントとみる。日銀の中川順子審議委員の先週の講演では「金融政策運営のところで若干の変化が見られた。その表現が再度使われるのかも注目だ」と言う。

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