タイ下院議会の野党第2党「タイの誇り党」のアヌティン党首が次期政権の主導権を握る構えを見せている。憲法裁判所がペートンタン首相の解職を命じ、政局が不安定になる中、アヌティン氏は数カ月以内に選挙を実施すると表明した。

アヌティン氏は29日遅く、首相就任に必要な議員数の支持を得たと発表した。下院議会(定数500議席)で最大会派である野党「国民党」の対応が鍵を握っている。同党は支持の条件を明確にしているものの、スタンスをまだ正式には表明していない。

アヌティン氏はペートンタン政権で副首相を務めていたが、ペートンタン氏の解職につながった騒動を受けて、誇り党が連立政権から離脱。アヌティン氏を含む党所属の閣僚8人が辞表を提出した。同党はタイにおける大麻の合法化推進でも知られる。

アヌティン氏は、自身の「暫定政権」の下で4カ月以内に議会を解散し、憲法改正の是非を問う国民投票を実施すると共に、国民党が求めるタイ・カンボジア間の国境問題解決に取り組むと述べた。

新首相を選出する議会投票は9月3-5日に行われる見通し。首相就任には下院の過半数の支持を得る必要がある。

原題:Anutin Leads Race to Become Thai PM With Pledge to Hold Poll(抜粋)

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