(ブルームバーグ):27日の東京株式相場は小幅安。米国の半導体大手エヌビディアの四半期決算発表を控えて投資家の様子見姿勢が強く、金利の先行き不透明感も重しとなっている。
TOPIXの下落に最も寄与しているのは任天堂。指数を構成する1679銘柄のうち775銘柄が上昇、821銘柄が下落。
米原油先物安を受けて原油関連株が売られ、銀行や保険といった金融株も安い。電力や海運などバリュー株の一角は高い。個別銘柄では、欧州眼鏡メーカーが出資比率引き上げを提案したことが明らかになったニコンが急伸している。
ピクテ・ジャパンの田中純平投資戦略部長は「エヌビディアの決算を前に様子見ムードが広がっているようだ」と述べた。10年国債利回りが2008年以来の高水準を更新したこともあり「金利上昇リスクに対してやや警戒的な動きになっている」と言う。
エヌビディアは27日の通常取引終了後に決算を発表する。スチュワード・パートナーズ・グローバル・アドバイザリーのマネジングディレクター、エリック・ベイリー氏は「さらなる成長の兆しが見られれば株式相場再加速の原動力になる。一方、人工知能(AI)投資が期待通りの成果を出せず、見通しが慎重なものになれば、AI投資のピークが近いとの懸念が強まり市場に動揺を与えるリスクがある」とみる。
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- 東証33業種中17業種が上昇、16業種が下落、その他製品が下落率トップ、電気・ガスが上昇率トップ
- MSCIアジア太平洋指数はほぼ横ばい
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