(ブルームバーグ):21日の欧州債券市場は、ドイツ債が売られた。8月のユーロ圏HCOB総合購買担当者指数(PMI)が、市場の想定を上回る堅調な結果だったことを受け、欧州中央銀行(ECB)による追加緩和の見通しが後退した。
ドイツ国債利回りはイールドカーブ全体で3-4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。市場では年末までにECBが10bp利下げすると織り込んでおり、20日時点の13bpから縮小した。
イタリア国債は劣後し、10年債のドイツ債との利回り差(スプレッド)は2bp拡大し82bpと、8月4日以来の水準になった。フランス債とドイツ債の10年債スプレッドも、1bp拡大し71bpとなった。
英国債も、8月のPMIが市場予想を上回ったことを受け、下落した。
スワップ市場は年末までのイングランド銀行(英中央銀行)の利下げ幅見通しを9bpとしており、20日時点の12bpから縮小した。
欧州株は方向感を欠いた展開となった。投資家がユーロ圏の企業活動に関するデータを精査する一方、注目は同日から始まる米カンザスシティー連銀が主催の経済政策シンポジウム、ジャクソンホール会合に集まっている。
ストックス欧州600指数はほぼ横ばいで取引を終えた。エネルギー株と銀行株は上昇したが、化学株とメディア株の下げが大きかった。
保険会社エイゴンは、上半期の営業利益がアナリスト予想平均を上回ったことを受け、7.6%上昇した。
8月21日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)
原題:European Bonds Drop, Spreads Widen: End-of-Day Curves、European Stocks Steady as Traders Weigh PMIs, Fed; Aegon Rises(抜粋)
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