(ブルームバーグ):アトランタ連銀のボスティック総裁は米南東部の視察を終え、消費者の負担が重くなっており、関税によるコスト上昇は本物だとの結論に至った。
アラバマ州北部とミシシッピ州でバンカーや教師、事業主らと対話したボスティック総裁は、借り入れコストの上昇が事業利益を圧迫し、住宅購入を困難にしているとの声があると指摘した。人材の確保と維持に苦労しているとの不満も繰り返し聞かされたという。
3日間の視察を終えた総裁は、政策金利を近く調整することに違和感はないと述べる一方で、経済の見通しが透明性を増すのを待つ間、政策当局は警戒を怠ってはならないとも警告した。
「現時点での戦略的アプローチは『動いて、待つ』というものになるだろう」とボスティック総裁は14日、アラバマ州レッドベイでのインタビューで述べた。「われわれの行動後、経済がどう動くか分かるまでに時間がかかるかもしれない。その間に、次にどのような行動を取るべきか鮮明になるだろう」と話した。
ボスティック総裁は労働市場が堅調を維持すれば、年内は1度の利下げが適切になるという見方はなお変わらないと述べたが、いつ行動を起こすかについては予断を持っていないと指摘。「特定の時期に固執していない」と述べた。
金融市場では9月の利下げが見込まれている。次回連邦公開市場委員会(FOMC)は9月16-17日に開催。今後の政策金利見通しに関するメンバーの予測も明らかになる。ボスティック総裁はメンバー間で意見が分かれるだろうと示唆した。
原題:Fed’s Bostic Gets Earful on Tariff Costs, Consumer Pain on Tour(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.