(ブルームバーグ):中国人民銀行(中央銀行)は、テクノロジーや消費などの重点分野への金融支援を強化する方針を示した。不動産やインフラといった従来の融資先から一層の転換を図る構えが明確になった。
人民銀が15日発表した四半期金融政策報告書によれば、過去10年で中国の信用構造には大きな変化が生じており、新規融資の主な原動力は、資産集約型産業から「5つの重点分野」へと移行している。
重点的な融資先とされるハイテクや中小企業、高齢者介護など5分野は、2025年上期の新規融資の拡大分のうち約70%を占めた。これに対し、16年時点では融資の伸びの60%余りは不動産とインフラが占めていた。
今後も金融システムは引き続き実体経済への貢献という根本的な責務を担い、人民銀は中銀として技術革新と消費拡大への支援に重点を置くことを目指す。
報告書では「信用構造の最適化を継続的に進め、信用供給を経済構造の変化に柔軟に対応させ、安定した成長との整合性を高め、実体経済にとって真に必要とされる資金需要に一層対応していく」とした。
原題:PBOC to Boost Financing Support for Tech, Consumption Growth
(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.