三菱商事は、カナダの資源会社ハドベイ・ミネラルズが米国で計画中の銅開発プロジェクト、カッパーワールドに30%出資することで合意した。6億ドル(約880億円)を支払う。

ハドベイのピーター・クキエルスキ最高経営責任者(CEO)は13日の発表文で「カッパーワールドに30%のパートナーとして三菱商事を迎えることは、当社にとって重要な節目だ」と説明。「長期的な戦略的提携を築き、この高品質な銅プロジェクトを事業化承認に向けて進めるとともに、銅事業の成長ポートフォリオにおける大きな価値を引き出すことができる」とした。

ハドベイは今年に入り、米アリゾナ州で進めるカッパーワールドの一部権益の売却手続きを開始。クキエルスキCEOによると、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、日本の投資家から関心表明があったという。

三菱商事との合意は、鉱山会社や商社が銅分野への関与拡大を競う中で成立した。電気自動車(EV)の普及や再生可能エネルギー事業の拡大、データセンターの増設を背景に、銅需要は今後数十年間にわたり急増するとみられる。

リオ・ティントなどの銅生産大手は、米国内需要への対応拠点としてアリゾナ州に注目してきた。カッパーワールドは同州フェニックスの北西約160マイル(約257キロメートル)に位置する。ハドベイは、同プロジェクトが稼働すれば年間8万5000トンの銅生産が可能となり、鉱山寿命は20年に及ぶと見込んでいる。

原題:Mitsubishi Corp. to Invest $600 Million in HudBay Copper Project(抜粋)

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