米証券取引委員会(SEC)のヘスター・パース委員は12日、証券などの資産のトークン化を巡り、最終的に勝ち残る形態は市場原理が決めるとの認識を示した。

トークン化された証券とは、証券をデジタル化しブロックチェーン上で取引可能にしたもの。株式やその他資産を小口化することで保有しやすくなる。ブロックチェーン技術に基づく証券の取引が、24時間取引につながると期待する声もある。

パース氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、トークン化について「さまざまなアプローチを採用している人々と協力する用意がある」と述べ、「異なるモデルを試し市場がどれを好むのかを見極めるため、協力できることを楽しみにしている」と話した。

トークン化について語るパース氏

同氏はまた、トークン化される資産の性質を企業が適切に開示することが引き続き重要だと指摘した。

JPモルガン・チェースなどの米金融機関は、債券など伝統的資産のトークン化は現状、広く普及していないとしている。

JPモルガンのストラテジストらによれば、現在の市場規模は約250億ドル(約3兆7000億円)で、伝統的な銀行や証券会社、上場企業ではなく、暗号資産(仮想通貨)関連企業が市場をけん引しているという。

原題:SEC’s Peirce Says Market Will Sort Out Winners in Tokenization(抜粋)

--取材協力:Katie Greifeld.

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