(ブルームバーグ):ロシアのプーチン大統領は、米アラスカ州で予定されているトランプ大統領との首脳会談を前に、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記と電話会談を行い、ウクライナでの戦争について状況を説明した。
国営の朝鮮中央通信(KCNA)によると、12日の電話会談でプーチン氏は、ウクライナでの戦争を金氏が支持していることに感謝の意を示した。また、両首脳は相互の関心事項について意見を交わしたとしている。ロシア大統領府はこれより先に、トランプ氏との会談についてプーチン氏が金氏に情報共有を行ったと発表していた。
KCNAは「金正恩総書記は、北朝鮮とロシアが結んだ条約の精神に常に誠実で、今後ロシアの指導部が取るあらゆる措置を全面的に支持するという確固たる信念を表明した」と伝えた。両国は昨年、攻撃を受けた場合に互いが支援する「包括的戦略パートナーシップ条約」に調印。旧ソ連が北朝鮮の最大の後ろ盾だった時代の合意を復活させている。
北朝鮮によれば、電話会談は「温かく同志的な雰囲気」で行われた。ウクライナでの戦争が4年目に入り、停戦交渉を目指す米国の最新の取り組みの一環として、トランプ、プーチン両氏は15日に会談する。
プーチン氏は、ウクライナ東部のドネツク州とルハンスク州の割譲を要求しているが、ゼレンスキー大統領は交渉の余地はないとして拒否している。トランプ氏は、ロシアとウクライナが一部の領土を交換する案を支持する意向を示している。
プーチン氏は8日に中国の習近平国家主席と電話会談を行っており、習氏は米ロ間の対話を歓迎すると述べた。
原題:Putin Briefs Kim Jong Un in Phone Call Ahead of Trump Meeting(抜粋)
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