欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀総裁は25日に発表した声明で、インフレ圧力が抑制されている中で、ECBは金利の方向性について柔軟な姿勢を保つ必要があるとの考えを示した。

24日の政策委員会会合後、市場で利下げの見通しが縮小し始めたことを受け、ビルロワドガロー氏は、将来の金融政策の決定において「完全に開かれた姿勢を保つことが重要だ」と語った。

ビルロワドガロー氏は「インフレと、それに関連する賃金は、しっかりコントロールされている」と評価した。また、「米国の関税引き上げは、その規模が引き続き不透明ではあるが、インフレを押し上げることはないとみられている。ユーロ高は、顕著なデフレ効果をもたらしている」との見方を示した。

ビルロワドガロー氏は6月、予期せぬショックがなく、インフレがほぼ予想通りの水準にとどまる場合、ECBは今後6か月以内に追加利下げする可能性があると述べていた。

事情に詳しい関係者によると、ECBでは据え置きが9月会合の基本シナリオとみられ、追加利下げを支持する当局者らにとっては難しい局面になっている。

原題:ECB Must Stay ‘Completely Open’ on Future Policy, Villeroy Says(抜粋)

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