(ブルームバーグ):金価格がアジア時間23日に最高値を更新した。米連邦公開市場委員会(FOMC)による先週の利下げ決定の後、金融当局者が金融政策見通しで慎重な姿勢を示したものの、市場では受け流され、買いが優勢となっている
金価格は1オンス=3749.27ドルに達した。前日も最高値を更新していた。投資マネーは金の上場投資信託(ETF)に流入しており、19日のETFの金保有量は3年余りで最大の伸びを記録した。
先週の利下げ発表後、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が急速な追加緩和への期待を抑えたため、金価格は一時的に値を下げていた。金利低下は一般的に、利息を生まない金には有利に働く。
BMOキャピタル・マーケッツのヘレン・エイモス氏らは22日遅くのリポートで「米金融当局による0.25ポイントの利下げ後、パウエル議長の発言に慎重さがにじみ、価格は一時反落したが、その後ETF流入を背景に新たな上昇モメンタムが根付いた」と指摘した。

パウエルFRB議長は23日に経済見通しに関する講演を予定している。先週の利下げ決定時に公表されたFOMCの金利予測分布図(ドット・プロット)では、当局者間で見解が大きく分かれていた。22日には複数の金融当局者が今後の利下げを慎重に進める必要性を改めて強調。セントルイス連銀のムサレム総裁はインフレ圧力が根強い中で追加利下げの余地は限られると述べた。
原題:Gold Reaches Fresh Record as Rate-Cut Hopes Draw Investor Demand(抜粋)
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