17日の欧州債券市場は、英国債が3日連続で下落し、欧州国債や米国債と比べ低調だった。

英2年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、3.9%と、2週間以上ぶりの高水準で取引を終えた。英政府統計局(ONS)が発表した3-5月の失業率は4.7%と、前の3カ月の4.6%から上昇した。

短期金融市場ではイングランド銀行(英中央銀行)による利下げの観測が後退し、年末までの利下げ幅の見通しは47bpに縮小した。

欧州国債はわずかに上昇し、特に長期国債が伸びた。ドイツ、イタリア、スペインの10-30年債の利回りは、1bp低下した。事情に詳しい関係者によると、欧州委員会は2028-34年の期間を対象とした中期予算計画で、4000億ユーロ規模の危機対応基金を域内の共同債務によって賄う提案を行った。

欧州株は、企業決算の好調やハイテク株の反発を背景に上昇した。ストックス欧州600指数は1%高で取引を終え、4営業日続いた下落が止まった。

業種別では、製造業や産業機器関連が堅調で、電気機器メーカーのルグランは9%上昇し、過去最高値を更新した。台湾積体電路製造(TSMC)が市場予想を上回る決算を発表したことが追い風となり、半導体関連株も上昇した。

スウェーデンのOMX30指数は、欧州主要株価指数の中で最も大きく上昇し、1.7%高だった。アッサ・アブロイ、ABBなど地元企業の好決算が寄与した。

7月17日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:European Stocks Rise, Boosted by Earnings and Resurgent Tech(抜粋)

--取材協力:Allegra Catelli.

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