(ブルームバーグ):トランプ米大統領は米連邦準備制度理事会(FRB)次期議長の人選で、従来の慣例を踏襲する可能性が高い。債券投資大手パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のグローバル債券担当最高投資責任者(CIO)、アンドリュー・ボールズ氏がこうした見方を示している。
トランプ氏は利下げを繰り返し求め、パウエルFRB議長を公然と非難してきたが、うわさされている候補者は「いずれも十分に資格を備えた候補に見える」とボールズ氏は指摘した。
トランプ大統領自身が議長に指名したパウエル氏の任期満了は2026年5月だが、トランプ氏は既に複数の候補者を検討していると示唆している。
有力候補にはウォーシュ元FRB理事、ホワイトハウスのハセット国家経済会議(NEC)委員長、ウォラーFRB理事が含まれる。ベッセント米財務長官の名前も挙がっている。

ボールズ氏は、FRB議長人事が上院の承認を要することから、型破りな人選となる可能性はさらに低いとも指摘した。
このほか同氏は、成長鈍化やインフレ沈静化に伴い中央銀行が金融緩和に傾いていることを理由に、ピムコは長短金利差が拡大すると見込むスティープナーのポジションを維持していると語った。
市場は、年末までに米金融当局が約50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げを実施すると織り込んでいる。この見通しは期間が短い債券の下支えとなる一方、期間が長い債券はより脆弱(ぜいじゃく)に見えると指摘した。

原題:Pimco Bond Chief Says Trump Will Make Orthodox Choice for Fed(抜粋)
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