すぐには解決されない“時限爆弾”

最終的に、これらの高金利は世界中の家計にも影響を及ぼします。

住宅ローン、自動車ローン、学生ローン、クレジットカードの金利など、私たちの日常生活に密接に関わる金利が上昇する可能性があるのです。

最近では、中央銀行が金利を据え置くことに満足しているように見えるため、ある程度の安定が債券市場に戻ってきた兆候も見られます。

米国債の発行も順調に進み、30年物米国債の入札も長期債の買い手不足という最悪の事態を回避し、希望の光が見えました。

しかし、これらの安心材料が、投資家を説得し、長期債がまだリスクを冒す価値があると確信させるには十分ではないかもしれません。

投資家の心の中には、インフレが完全に抑制されていないかもしれないという不安が残り続けています。

長期債の売却は、政府が巨額の財政赤字を抱えており、それがすぐには解決されない“時限爆弾”であることを投資家に示しています。