高級ブランドが一段と手頃でコンパクトなアクセサリーを投入する戦略を相次いで打ち出している。価格高騰に伴う需要低迷に対処するため、客足の回復を図る。

米コンサルティング会社、ベイン・アンド・カンパニーのパートナー、クラウディア・ダルピツィオ氏が19日に発表したリポートによると、最大で全体の4分の1のブランドが、来店を増やすためにラインアップの拡充を進めている。

革製品や靴、既製服など価格を下げるのが難しいカテゴリーでは、布地を使って工夫するブランドも出てきている。スペインの高級ブランド、ロエベは5200ユーロ(約87万円)もするレザーバッグで有名だが、現在、布を使った小型のポーチを280ユーロで販売している。

高級ブランド商品の平均価格は2022年から24年上半期にかけて年率で最大12%上昇。ベインの昨年の推計によると、3640億ユーロの規模を誇る世界の個人向け高級品市場は23-24年に約5000万人の顧客を失ったとされる。

ベインが最新リポートで示した最も可能性が高いシナリオでは、25年の市場規模は前年比2-5%縮小する見通し。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期を除けば金融危機の打撃を受けた09年以降で最悪になる。

ダルピツィオ氏は、当時は中国市場が成長していたが、今はもはやそうではないと指摘している。

厳しい状況が続く中、「グッチ」などのブランドを傘下に持つ仏ケリングは、経営立て直しを狙って、仏自動車メーカー・ルノーの再建を主導したルカ・デメオ氏を最高経営責任者(CEO)に起用することにした。

ダルピツィオ氏はこうしたサプライズ人事について、閉鎖的な経営になりがちな業界において「良い動き」と評価している。

原題:Luxury Firms Tackle Slowdown With Cheaper Accessories, Bain Says(抜粋)

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